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介護をしている人が亡くなった時のケアを、グリーフケアと言います。

介護をしていて、その人が亡くなると思うことは本当に人それぞれです、私も父を亡くしております。その時の思いがまだ浄化できていない思いもあります。ここで介護者を亡くした人がどんな思いを感じ、ケアする人が何故必要なのかをお伝えしていきます

目次

グリーフケアって何でしょうか


グリーフケアとは、大切な人を亡くし、悲しんでいる人に寄り添い手助けをするケアです




グリーフケア(grief care)は、家族や親しい人が亡くなって深い悲しみの中にいる人に対し、寄り添って支援しながら、悲しみから立ち直れるようにすることです。
グリーフは英語で「悲嘆、深い悲しみ」、ケアは「世話」の意味があることから、悲嘆ケア・遺族ケアと呼ばれることもあります。

グリーフケアはいつから始まった?



グリーフケアは1960年代にアメリカで始まり、ヨーロッパにも広がったといわれています。アメリカなどでは現在、大切な人を亡くした際に医師やグリーフアドバイザーによるケアを受けることが一般にも浸透しています。

国内では1970年ごろから始まりました。
国内でグリーフケアが研究され始めたのは1970年代ごろとされています。医療の進歩に伴う平均寿命の延長や、核家族化や非婚化など家族のかたちの変化も影響を与えた要因のようです。

研究だけでなく一般にもグリーフケアが認知されたのは、2005年に起こった西日本旅客鉄道の福知山線脱線事故がきっかけといわれています。
その後、2009年には専門の研究機関も設立されるなど、現在は各地の医療機関、市民グループなどがグリーフケアに取り組んでいます。

その後、震災などが起きるとメンタルケアチームが各災害場所に行き被災者のメンタルケアを行っています。
ここ数年、学校などで事件が起こるとスクールカウンセラーが派遣され学生達の心のケアーにあったっています。

ひと昔前、いえもっと前でしょうか海外では1960年にはメンタルケアが普通にクリニックのように出来ていますが。

日本では2000年代になって、やっとメンタル面に光があったって来たといえるでしょう、未だに心療内科やカウンセリングという言葉を隠す傾向にあるのも否めません。

何故グリーフケアが必要なのでしょうか

グリーフケアが必要とされる症状は、大きく分けて3つのタイプに分けられます。人によっていくつかの症状が重なったり、一旦落ち着いても何かのきっかけで数年後に再発することもあります。

グリーフケアは単なる気分的な落ち込みと区別が難しい部分がありますが、症状が出ているのに放置をすると、最悪の場合うつ病や外傷性ストレス障害(PTSD)、不安障害などの疾患につながるので注意が必要です。


精神的な症状



悲しみや寂しさ、怒り、やるせなさ、罪悪感、孤独感、 感情の麻痺、空虚感、 無力感 、抑うつ症状などの精神的な症状が出ている場合はグリーフケアが必要といわれています。人によっては恐怖にも似た不安感を感じることもあります。

亡くなった人を思い起こし、恋しい気持ち(思慕の情)に襲われることや、自責の念に駆られることもあります。あるいは対人関係で人と違う気持ちになったり気後れするなど、疎外感を感じるなどの症状が現れることもあります。

そして、何より葬儀など一連の故人のための事が終わるとぽっかり心に穴が開いています、何をしていても虚無感が強く何もできなくなる方もいらっしゃいます。
行動ひとつとっても無意識になってしまいます、気がつくと何をしているのだろう、どうしてここにいるのだろうと自分自身に自信を持てなくなり引きこもってしまう場合もあります。


身体的な症状



グリーフケアは、睡眠障害や食欲減退、体重減少など、身体的な症状が出た場合も必要とされています。強い疲労感や、具体的に頭痛や肩こり、めまい、動悸、便秘や下痢など胃腸の不調、血圧の上昇などを起こす人もいます。そのほか白髪が急増したり、体力の低下から免疫機能の低下を引き起こすこともあります。
そのために動けなくなってしまったり、仕事に行けなくなったり性格事態が変わったり、認知症症状も出たりします。


行動の変化



大切な人を亡くした場合、人によっては行動に変化が起こることもあります。例えば集中力の低下や落ち着きがなくなって探索行動をするなどです。混乱や動揺などの症状が現れることや、何もやる気がなくなり引きこもる、うつ的な症状が出ることもあります。そのほか、落ち込んでいる自分を何とかしよう、奮い立たせようとして動き回るケースもあります。いずれにせよ、以前の生活と異なる行動や、今までしなかった行動をとるようになった場合も、グリーフケアが必要です。
立ち直ろうと必死で動き、でもふっと気持ちの中で「何をしているのだろう」と思うと動けなくなることもあります。

グリーフケアの流れ

人はストレスの状態が起きた出来事で違います、心理学的統計ではストレスのかかる順位が表記されています今回は10項目をお伝えします。

1 配偶者(夫・妻)や恋人の死 82.4
2 親族の死 77.0
3 親しい友人の死 76.1
4 家族の病気、怪我 73.7
5 離婚 72.3
6 配偶者・恋人・子どもの暴力 71.6
7 自分の病気やけが 71.4
8 多忙による心身の過労 71.3
9 失業・リストラ 70.8
10 配偶者や恋人の浮気 69.4

グリーフケアをメンタルケアという言葉ではなく死と向かい合うストレスの1位2位に現れるように大きな問題でありますので「グリーフケア」として取り上げられています。


ショック期



死別のタイミングでは、人は茫然として無感覚の状態になります。一見冷静に受け止めているように見えますが、死があまりに大きなショックであるため、はっきりした反応が現れないのです。
また、正常な判断ができずに、パニック状態になることもあります。


喪失期



死を現実として受け止めはじめますが、まだ受け止め切れない段階です。号泣や怒り、敵意、自責感などの強い感情が、次々と繰り返し現れるのが特徴です。故人がまだ生きているように思ったり、そう振舞うこともあります。

この段階では、しっかり悲しみ泣くことが重要となります。


閉じこもり期



死を受け止めることができたものの、そのせいで自分の価値観や生活の意味を失い、うつ状態に陥ったり自分が存在していないような無気力な状態になります。生前にしてあげられなかったことなどの自責感に襲われることも特徴です。


再生期



故人の死を乗り越えて、新たな自分や新たな社会関係を築いていく時期です。この時期になると積極的に他人と関われるようになります。一見、異常と思えたりもしますが、悲嘆の反応としては正常といえます。

グリーフワークの期間には、個人差はありますがショック期から喪失期までは1~2週間が一般的と言われ、再生期までのグリーフワーク全体としての期間は、配偶者の死別の場合で1~2年、子供の死別の場合は2~5年ほどと言われています。

悲嘆により起こる症状に対する受け止め方

身近な人との死別に大きなショックを受けると、深い悲しみや喪失感、後悔や怒りなど、さまざまな感情が複雑に絡み合って押し寄せ、不安定になりやすいです。故人の死を受け入れ、立ち直ろうとする気持ちはあっても、受け入れられない気持ちと葛藤が生まれることや、知らず知らず思い出してその都度打ちのめされることもあります。中には自分の存在が無意味に思えたり、死に関することばかり考えてしまう人もいます。

回復への道のりは時間がかかります。朝は回復傾向だったのが、一日の終わりに再び元の状態へ戻ることもあります。グリーフケアは、回復と後退を繰り返しながら進んでいく状態に合わせて、徐々に元の状態へ戻れるようサポートすることが大切です。


悲しみを肯定する



グリーフケアを行うポイントのひとつは、悲しみを肯定することです。
日本人はとりわけ自己表現が苦手といわれていますが、悲しみを感じても人目を気にして抑えこむ傾向があります。「今悲しいと感じていることは自然な感情である」ことを肯定してあげましょう。


語り合い、思いを十分に話す



悲しみを乗り越えるには、感情を思い切り外に出すことも必要です。故人との思い出を語ることや、故人に宛てた手紙を書くなど効果的といわれています。自分の気持ちを表面に出すのが苦手な人であれば、写真や遺品など故人を連想しやすいものを手元に置いておくと、スムーズに表現できることもあります。

身内や知り合いに直接思いをぶつけるのが難しい場合は、同じような境遇で大切な人を亡くした人が集まり、思いを話す会に参加するのも有効な手段です。お互いの気持ちが理解しやすいからこそ、素直に気持ちを話したり、悲しみを乗り越えやすいといわれています。

この故人との思い出をしっかり話尽くせないと、いつまでも心の奥に悲しみが残ってしまいます。
今まで故人との思い出がインプットであれば、話尽くし悲しみを十分に味わい尽くすことがアウトプットになるのではないでしょうか。
人はインプットとアウトプットが出来て心の平穏が保てます。


お別れの儀式を行う



葬儀やお別れ会など、故人とのお別れセレモニー自体も、グリーフケアのひとつです。お別れの手段には、故人の遺品整理やお墓への納骨などもあります。儀式や遺品整理、納骨などを通して、亡くなったことを現実として受け止めることにつながるからです。

セレモニーを行う場合も重要なのは、感情を押し殺さないことです。感情を押し殺せば押し殺すほど、悲しみを乗り越えることから遠ざかってしまうためです。ケアを必要とする人が、周囲の視線を気にして平常心を保とうとしないよう、悲しみの気持ちを素直に吐き出せるようにサポートしてあげることが大切です。

また、遺品整理や納骨も気持ちの整理には有効ですが、無理に行うのは避けましょう。ケアが必要な人の状態に合わせ、区切りになりそうなタイミングで行うのがベターです。
葬儀やお別れ会など、故人とのお別れセレモニー自体も、グリーフケアのひとつです。お別れの手段には、故人の遺品整理やお墓への納骨などもあります。儀式や遺品整理、納骨などを通して、亡くなったことを現実として受け止めることにつながるからです。

セレモニーを行う場合も重要なのは、感情を押し殺さないことです。感情を押し殺せば押し殺すほど、悲しみを乗り越えることから遠ざかってしまうためです。ケアを必要とする人が、周囲の視線を気にして平常心を保とうとしないよう、悲しみの気持ちを素直に吐き出せるようにサポートしてあげることが大切です。

また、遺品整理や納骨も気持ちの整理には有効ですが、無理に行うのは避けましょう。ケアが必要な人の状態に合わせ、区切りになりそうなタイミングで行うのがベターです。

日本には古来から故人の法要という儀式があります、区切りの法要を重ねることで故人に対する思いを少しずつ悲しみから立ち直っていくことが法要の意味であったのです。
ただ、あくまでも残された家族の気持ちが何より大切である事は間違いありません

まとめ

グリーフケアは大切な人を失い、深い悲しみの中にいる人をサポートすることです。
ケアを行うときのポイントは、相手に寄り添うことです。誰しも大切な人を失ったときは、感情が不安定になり、ときには自分が生きている意味すら分からなくなることがあります。

ですが、日本人は周りに気を使い、感情を押し殺すことが多いです。悲嘆の感情を押し殺すことは、症状の悪化や精神的な疾患を招くことにつながりかねません。グリーフケアは特別な資格がなくても行うことが可能です。ケアが必要な人が悲しみを肯定し、感情を吐き出せるように寄り添い、時間をかけて大切な人の死を受け入れ乗り越えられるようにサポートすることが大切です。

私は11年前に父を亡くしました長女でもあり母は父の葬儀を妹と私に丸投げでした、全ての手配をしていた私は気がつけば父の一周忌という時間が経っていました、悲しんでいない未だに父に対する思いは心の奥底にあります、そこを話し合うとかもうしたくないと言う気持ちもあります。未だに父が亡くなった父の施設の前を通ると父に対してのいろいろなことを思い出します。

だからこそ、その思いをしっかりお話していただけたらと思っています、介護されていたクライアント様の悲しみや思い出話をお聴きしてお写真など送ってくださったときのお話などをゆっくりお聴きしています。時間は癒しと言いますがそれも人それぞれです。

昨日まで、そこにいた人が亡くなるって想像もつかないと思います。

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