ブログ

Blog

介護保険の仕組みを知ってください

日本国民は 保険料は、加入日(20歳の誕生日の前日)が属する月の分から納めることになります。介護保険への入会は国民の義務であるため、満40歳を迎えると介護保険料が徴収されはじめ、支払いは一生涯続きます。一生涯続く介護保険の支払いの仕組みを知ってください。

目次

介護保険制度とは

介護保険制度は、高齢化や核家族化、介護による離職が深刻化したなかで、家族の負担軽減、社会全体で介護を支援することを目的に2000年に創設された制度です。
介護保険制度には第1号保険者(65歳以上)と第2号保険者(40~64歳)があり、基本的には65歳以上で要支援・要介護認定された方が利用できます。

ちなみに2021年11月時点で690.1万人の方が要支援・要介護認定されており、何らかの形で介護保険制度を利用していると考えられます。

保険料の支払い義務はどちらにもありますが、サービスの対象者 (受給者) は、原則として第1号被保険者だけです。

第2号被保険者は老化に起因する疾病(指定の16疾病)により介護認定を受けた場合に限りサービスの対象となります。

介護保険で対象となる疾病(特定疾病)

保険料の支払い義務はどちらにもありますが、サービスの対象者 (受給者) は、原則として第1号被保険者だけです。

第2号被保険者は老化に起因する疾病(指定の16疾病)により介護認定を受けた場合に限りサービスの対象となります。
介護保険で対象となる疾病(特定疾病)について下記をご覧ください
・末期がん
・関節リウマチ
・筋萎縮性側索硬化症
・後縦靱帯骨化症
・骨折を伴う骨粗鬆症
・初老期における認知症
・進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
・脊髄小脳変性症
・脊柱管狭窄症
・早老症
・多系統萎縮症
・糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
・脳血管疾患
・閉塞性動脈硬化症
・慢性閉塞性肺疾患
・変形性関節症(両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う)

介護保険料の支払いは40歳からです

介護保険への入会は国民の義務であるため、満40歳を迎えると介護保険料が徴収されはじめ、

支払いは一生涯続きます


。支払いに関しての手続きはとくに不要で、年齢層別に下記のように支払い方法が異なります。

*現役時代(40~64歳)…健康保険の一部として支払う
*年金支給年齢(65歳)…健康保険とは切り離されて、「介護保険料」として支払う

支払いは40歳を迎える月から始まります。たとえば誕生日が4月10日の場合は、4月から介護保険料を納める必要があります。

ただし注意してほしいのが、誕生日が1日の方です。「年齢計算に関する法律」により、誕生日の前日に歳を重ねると考えられるため、誕生日が1日の人は前月より介護保険料の支払い義務が生じます。また、65歳からは健康保険とは別に支払う必要がある点に留意しておきましょう。

先にも触れていますが、介護保険料の支払いは義務なので脱退はできません。介護保険料を納付することで、被保険者でいられるわけであり、滞納してしまうと介護保険を利用する際の自己負担が増える、または延滞金が請求されます。かえって負担額が増えることになるので、保険料は滞納しないようにしておきましょう。

*被扶養者の介護保険料は、被扶養者が40歳から64歳まで当健康保険組合が負担しています。
被扶養者が65歳になられた月からは、介護保険料は被扶養者自身が直接市区町村に収めていただくことになります

介護保険の第1号被保険者と第2号被保険者の違い

第1号被保険者、第2号被保険者とよく聞きますし、当然知っているものとして話が進められます、いまさらですが違いをお伝えします。

第1号被保険者は、65歳以上の方
第2号被保険者は、40歳から64歳までの医療保険加入者

第1号被保険者
保険料
各市区町村によって基準額が異なり、所得によっても変わります。自分が住む市区町村のホームページなどで公表されていれば具体的な金額が分かりますので確認してみましょう。

保険料の支払い
介護保険料の支払いは基本的に年金からの天引きとなります。市区町村から発行される納付書で納める場合もあります。各市区町村によって徴収方法が定められているのでご自身の市区町村に確認してみましょう。

*寝たきりや認知症などで介護を必要とする状態(要介護)の認定を受けた方
 要介護状態であれば「介護給付」が提供されます。
*社会的に支援を必要とする状態(要支援)の認定を受けた方
 要支援状態であれば「予防給付」が提供されます。

第2号被保険者
保険料
厚生労働省で1人あたりの介護保険料の負担率が設定されています。その負担率の通知に基づいて、各健康保険組合などが被保険者の「標準報酬月額」によって算定し、決定しています。

国民健康保険加入者の場合は、医療保険料に介護保険料をプラスして請求されています。それぞれの市区町村によって算定方式が異なるため、お住まいの市区町村に確認してみましょう。

保険料の支払い
健康保険に加入している方は、事業者と折半した金額を給与天引きで支払っています。国民健康保険加入者は、市区町村で計算された金額を口座振替や振込票などで支払います。

サービスの対象者
第2号被保険者は、老化に起因する疾病、初老期認知症や脳血管疾患など(指定の16疾病)で介護認定を受けた場合に限りサービスを受ける事が出来ます。

第2被保険者でも介護保険の対象となる特定疾病 (指定の16疾病)
・末期がん
・脳血管疾患(脳出血・脳梗塞など)
・筋萎縮性側索硬化症(ALS)
・パーキンソン病関連疾患
・進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症など
・脊髄小脳変性症
・多系統萎縮症(シャイ・ドーレガー症候群)
・糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症・糖尿病性網膜症
・閉塞性動脈硬化症
・慢性関節リウマチ
・後縦靭帯骨化症
・脊柱管狭窄症
・骨粗鬆症による骨折
・早老症(ウエルナー症候群)
・初老期における認知症
・アルツハイマー病・ピック病・脳血管性認知症・クロイツフェルト・ヤコブ病など
・慢性閉塞性肺疾患
・肺気腫・慢性気管支炎・気管支喘息・びまん性汎細気管支炎など
・両側の膝関節や股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
※39歳以下は上記疾病と診断されても介護保険は利用できません。

介護保険料の支払い方法

介護保険料の支払い方法は、第1号保険者と第2号保険者で下記のように異なります。


種別対象者支払い方法
第1号保険者65歳以上・年18万円以上の年金受給者・・・特別徴収(2ヵ月ごとに年金から天引き)
・年18万円以下の年金受給者また年金受給を繰り下げた方
 普通徴収(口座振替も しくは役所、コンビニなどで支払い)
第2号保険者満40歳以上64歳・会社員の場合・・・会社で加入している健康保険と併せて徴収される
・自営業の場合・・・国民健康保険と併せて徴収される


自営業などの場合は、国民健康保険の支払いの滞納が介護保険料の滞納に直結する点に注意が必要です。また、第2号保険者で複数の年金を受給している場合は「老齢基礎年金 → 老齢・通算年金 → 退職年金 → 障害年金・遺族年金」の順に天引きされる年金が決まることを覚えておきましょう。

第2号保険者で年間18万円以上の年金受給がある場合は、普通徴収への変更はできません。ただし、自治体によっては変更できる可能性があるので、普通徴収を希望する場合は自治体に確認してみましょう。

ちなみに主婦など、第1号保険者に該当する人が扶養に入っている場合の介護保険料は、扶養主の介護保険料に含まれるので、別途支払う必要はありません。

介護保険サービスの利用は原則65歳からです

65歳以上の第1号被保険者は、要介護認定または要支援認定を受けたときに介護保険のサービスを受けることができます。要介護認定には要支援1~2と要介護1~5があり、それぞれの介護度合いに見合ったサービスの利用が可能です。ちなみに介護が必要となった原因は問いわれません。

一方、第2号被保険者(40歳以上、65歳未満)は、「16の特定疾病」が原因で要介護(要支援)認定を受けたときにのみ、介護保険のサービスを受けることができます。


種類サービスを利用できる人
第1号被保険者要支援・要介護の認定を受けた人
その状態になった原因を問わない
第2号被保険者要支援・要介護の状態になった原因が
16種類の特定疾病に該当する人



介護保険サービスは、65歳以上であれば、要介護・支援の判定を受ければ、その原因を問わず利用できる。
65歳未満の場合は、原因が加齢によるもの認められた「16の疾病」以外では介護サービスを利用できない。

介護保険料はいくら払うのでしょうか

介護保険料は第1号保険者と第2号保険者をはじめ、各種条件によって異なるため一概には言えません。種別による考え方は下記のようになります。

第1号保険者の場合
課税状況や家庭の状況によって6段階の基準が設けられており、その基準によって納付額が決まる。また、介護サービスが充実していたり、高額サービスの利用者が多かったりすると、保険料も上がるため保険料は地域差がある。

第2号保険者の場合
社会保険加入者の場合:給与やボーナスを元に計算して納付額が決まる。社会保険料と同じく、介護保険料も勤務先が半分負担してくれる

国民健康保険加入者の場合:前年の所得と世帯の被保険者の人数で決まる。

第1号保険者と、第2号保険者かつ国民保険加入者は、計算方法が自治体に左右されるので、お住まいの自治体に保険料を確認してみましょう。

また、厚生労働省の発表によると、第8期(令和3年度~令和5年度)の介護保険料の全国平均は6,014円。第7期(平成30年度~令和2年度)の5,869円から145円増加しています。

制度開始の第1期は2,911円であり、第2期は3,293円、第3期は4,090円と年々、介護保険料の負担が増しているのが現状です。


負担割合所得基準
1割負担160万円未満(年金収入280万円未満に相当)
2割負担160万円以上(年金収入280万円以上に相当)
3割負担220万円以上(年金収入344万円以上に相当)


※65歳未満、市民税非課税者、生活保護受給者は1割負担

滞納すると介護サービスが受けられなくなることもあります

基本的には健康保険料の一部として納付する、もしくは年金から天引きされる特別徴収のため、滞納するというケースはあまりないのですが、普通徴収で納付書支払いを選択していると、うっかり納付を忘れてしまうことも。

万が一介護保険料を滞納した場合には、滞納期間に応じてペナルティが課せられ、今後、必要となったときに介護サービス利用を十分にできなくなる可能性があります。

介護保険の未納はなかなか厳しい現状があります。

介護保険料には納付期限があり、納付期限から2年が経過してしまうと、その分を後から支払うことができなくなり、「未納」という扱いになります。

未納が確定してしまうと、2年以上滞納した場合と同じ扱いになり、同じ介護サービスを十分に受けられなくなる可能性があるので、十分注意しましょう。

介護保険料を滞納したらどうなるのでしょうか

介護保険料を滞納してしまうと、滞納状況別に下記のような不利益を被ることになるので注意が必要です。
年金未払いより、厳しい措が取られるかもしれません。お気をつけださい。


滞納状況措置
保険料の納付期限が過ぎた場合延滞金を請求される
保険料を一年以上滞納した場合介護サービスを利用した場合、全額(10割)を支払う。
申請すると、9割~7割が後日払い戻される
保険料を一年半以上滞納した場合費用の全額を自己負担。
払い戻し申請をしても保険給付の一部が一時的に差し止めとなり、
滞納していた保険料と相殺される
保険料を2年以上滞納した場合2年を超えた分は追納ができず「未納確定」となる。
これにより自己負担割合が「3~4割」に引き上げる。
さらに「高額介護サービス費」の払い戻しも受けられなくなる


「自分は生涯現役であり、介護保険を利用することはない」と考えている人もなかにはいるかもしれません。しかし、人生なにが起こるかは誰にも予測がつきません。
利用するサービスによっては月に何十万円というお金が出ていくことになり、経済的負担がかなりの負担にります。その負担を助けてくれるのが、介護保険制度です。要介護の度合いに応じて給付金制度が設けられているので、少しでも自己負担を減らすためにも介護保険料は滞納することなく納めておくようにしましょう。

介護保険料を支払わなくていい人はいるのでしょうか

介護保険料の支払いは国民の義務であるため、基本的には支払わなくていい人は「いません」。
たとえ無職の方でも支払いの義務が生じるので注意が必要です。ただし、自治体によっては生活保護を受けている場合は、自己負担分の介護費1割分が生活扶助からの給付になるため、自己負担なしでサービスを受けられることもあります。

また水害・火災などの被害により経済的損害が大きく、保険料の負担が重い場合や、著しく所得が低い場合は減免措置を受けられる可能性もあります。

まとめ

高齢化が進み平均寿命も延びている中で、全国における要介護・要支援認定者も増えています(厚生労働省_介護保険事業状況報告(暫定)より)。私たちの生活も定年退職後の過ごし方や高齢夫婦世帯の増加などライフスタイルも変化しています。私たちを取り巻く環境の変化に伴って保険に求められる役割も「死亡に備えるリスク」から「生きるための保険」への注目が大きくなっています。保険会社でも、医療保険やがん保険、就業不能保険、介護保険と*「第三分野」の保険商品が増えてきました。

*日本における保険の分類の一つです。
生命保険(第一分野)、損害保険(第二分野)の両分野に属するもの、あるいはどちらにも属さないもののことを指します。(医療保険、がん保険、介護保険など)

介護保険の分野においても「認知症」のリスクに重点をおいた保険商品も多く出てきており、関心の高さがうかがえます。公的介護保険制度は日本国民全員が受けられるサービスですが幅広い層を対象としているため制限が設けられています。公的介護保険をフルに利用できるのも65歳以上となっています。民間の介護保険は社会保障にプラスして保障を受けられるところがメリットとして大きいでしょう。万が一、自分が障害を負ってしまい、不自由になってしまったときに備えて、費用の心配をできるだけ軽減できるようにしておけば安心です。満足のいく介護を受けられるように民間の介護保険への加入も検討してみてはいかがでしょうか。

例えばですが死亡保険が大切だった時代より認知症や自己確認できなくなった時に介護保険費用が作ってありますか?
民間の第三分野の保険加入をしていれば、周りに金銭に対して迷惑をかける事が少なく済みます。

その方の生活状況などによりますが、

死亡保険+介護保険


を検討してください。両保険と年齢が若いときから加入された方が掛け金は少なく済みます。

SHARE
シェアする

ブログ一覧

ページの先頭へ