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親の介護問題って何でしょうか

人生100年時代といわれる現在ですが65歳以上の高齢者数は、2025年には3,657万人となり、2042年にはピークを迎える予測(3,878万人)になっています。そこで起きてくる親の介護問題ってはっきりご存じでしょうか。

目次

親の介護の問題は4つ!家族介護が始まる前に対策できることをしましょう

親の介護の問題は大きくわけて4つです、家族介護が始まる前に対策できることを知っておいてください。
「急に親の介護が必要になったときはどうすればいいんだろう?」
「今後の介護生活が不安だなぁ….」

このように、まだ漠然としてですが親の介護のことを考えたとき「介護の問題ってどんなものがあるのか」といった不安を感じる方も多いでしょう。
介護で起こり得る問題から予想される介護生活に加えて、どのように対処・対策していけばよいかを方法の一つとして知ってください。

親の介護(家族介護)で起こり得る問題とは?

親・家族で介護が必要な人がでてきたら、どのような問題が起こり得るのかを把握することは大切です。
介護状態になってからあらゆる問題に直面すると、落ち着いて対応することができずストレスを抱えてしまいます。
介護は現代の日本社会が抱える大きな課題です。
個々の家庭においても、在宅でケアするか、施設に入居させるかなど、一つ一つの決断を待ったなしで下していく必要があります。
親にとっても自分たち家族にとってもベストの選択をするために、介護における問題点をきちんと把握してください。

老老介護・認認介護

老老介護とは、65歳以上の高齢者が65歳以上の高齢者を介護すること、つまり老人が老人を
介護することを意味します。例えば、高齢の夫婦間での介護、高齢の兄弟姉妹間での介護、高齢の子供がさらに高齢の親や身内の介護をするといったケースが該当します。

一方、認認介護は、介護する人と介護される人の双方が認知症を発症しているケースです。
高齢であるほど認知症を発症する可能性も高くなります。
そうなると、認知症の人が認知症の人を介護する認認介護となってしまう可能性が大きくなります

老老介護・認認介護になると、身体的・精神的負担は通常の介護にくらべて、想像以上に大きなものとなっていまいます。
また、介護によるストレスも大きくなり、介護うつを発症してしまうかもしれません。

なるべく老老介護・認認介護の状態にならないように、元気なうちに親・家族と介護について話し合っておくのが大切です。

身体的・精神的な介護疲れ

介護がはじまると身体的負担と精神的負担が増し、介護疲れを起こす可能性が考えられます。
生活のサポートは想像よりも重労働となるものが多くなります。そのため、月日が経つにつれて疲弊して、ストレスとなる可能性もあります。

こうした介護疲れを起こさないためには、心に余裕が持てる状態になることが理想です。

そのために以下のポイントを覚えておきましょう。
・ひとりで抱えない
・他人と比較しない
・がんばりすぎない
・相談して弱音を言う

介護できるのは自分しかいない、といった責任感や使命感を持たなくても大丈夫です。
友人・家族・専門家など誰かに頼ることで精神的負担がやわらぎます。
いざというときに相談しやすいように、普段のコミュニケーションを大切にしておきましょう。

高齢者への虐待

介護によるストレスの蓄積や、見方が変わってしまうことで虐待に発展するケースもあります。
高齢者虐待は要介護度・認知症を発症しているほど高いのが特徴的です、

介護は想像するよりもずっと大きな負担をともないます



はじめは何ともなくても、次第にストレスを感じるようになり、積み重なることでストレスが爆発してしまうといったケースが高齢者虐待でよくある原因です。

また、認知症によって人の見方が変わってしまう場合もあります。
家族は大切に思っている人のためですが介護することはストレスに少しずつ積み重なって行きます。
そして、認知症を発症してしまうと、家族の見方が大きく変わってしまう場合もあります

実際にあった夫婦の事例ですが、妻が大切に思う夫は認知症を発症していました。
介護する妻は認知症を受け入れて、はじめは負担とは思わなかったといいます。

しかし、認知症による夫の行動によって、妻は夫を負担に思いつづけ次第に妻の行動も変わってきます。夫の行動がストレスになり、気づいたら暴力をふるっていたとか認知症の夫の行動を見ているだけで介護を放棄しかけて気がついたということもあります。

認知症による行動や言動は、ときに人の見方を変えてしまうこともあります。
大切に思っている家族のはずが、いつの間にか家族とは思えなくなってしまうのです。

この事例は、介護ストレスという一言では表せない事例といえます。

家族だからという縛りで、周囲から介護を強要されると逃げ場がなくなり、自制心を失って虐待に発展してしまうのかもしれません。

成年後見人トラブル

認知症などで判断力が低下してしまった人のために成年後見制度(せいねんこうけんせいど)があります。
しかし、財産を守るにふさわしいとして選ばれるはずの成年後見人によるトラブルが後を絶ちません。

成年後見人には、財産を守るために以下2つの権限が与えられています。

・法律行為を取消しする権利
・被後見人を代理する包括的代理権

判断力が低下した状態で不当な契約をさせられてしまうことを防ぐために、成年後見人が契約を取消しできる権限があります。

また、被後見人を代理する権限を持ち、結婚などの身分行為以外を委任状なしで行うことが可能です。

こうした権限を悪用して、資産を流用するなどのトラブルが起きています。

被害額は年間数十億にものぼり、後見人として選ばれた弁護士などによる不正事案もあります。

成年後見人制度を正しく活用する一歩として、判断力が低下する前に申請する任意後見制度を活用することや、健康なうちに家族信託を結ぶことが重要です。

大切な家族の財産を本当に信頼できる人に任せることで後見人トラブルを防げます。

親の介護が始まると生活はどう変化する?

介護がはじまると日常生活は一変します。

事前にどのような変化が予想されるかを知っておくことで、落ち着いて対応できることも増えるでしょう。
また、介護生活の変化を予測して備えておくことも可能です。
大雑把にではなく、在宅介護を選ぶのか施設への入居を選ぶのかを、介護状態になる前に親や兄弟姉妹で話し合うことは重要なことです。

身体面の負担

在宅で介護することになった場合に考えられる介護は以下の項目があります。

・移動介助
・着替え
・食事介助
・ベッドなどの移動介助
・トイレ・入浴介助
・通院介助
・見守り

介護することになると、1日に何度も体を支えたり持ち上げたりしなければいけません。
そのため、腰を痛めやすく体にかかる負荷も大きくなり、介護度が高いほど上記の項目が重なって負担を大きくします。

また、トイレ介助など時間の読めないこともあり、夜中に起きなくてはいけないことも介護状態が進んで行くと回数が増えていきます。

精神面の変化・負担

在宅で介護する場合は身体介助だけでも休みが取れなくなってしまいます。

目が離せない状況が増え、自由がない感覚になっていきます、自分の時間が取れず、閉塞感と孤独感が強まっていく可能性があります。

また、デイサービスなどを活用していても、夜は自分で介護する必要があることに加えて、デイサービススタッフとのやり取りなど人間関係の疲れもともないます。

このような状況が続いてしまうと、蓄積されたストレスから介護うつを発症する可能性が高まってしまうのです。

介護うつにならないように、家族でフォローを考えていくことをお勧めします。

参考までに介護者のメンタルチェック載せました試してみてください



1 なんだか無性にイライラする
2 趣味や好きなことをしていても楽しくない
3 人と会うのが億劫に感じる
4 自分を過小評価し悲観的になる
5 物事を記憶したり判断したりできずに作業効率が落ちる
6 寝付けない・夜中や早朝に目が覚める
7 食欲がないもしくは食べ過ぎてしまう
8 腹痛や下痢、めまいや動悸など原因不明の不調

当てはまる項目が多かったとしても、ストレス解消することで症状は落ち着きます。

金銭面の変化・負担

介護となると、金銭面の負担も増加します。紙おむつなど介護に必要な支出が増えて生活を圧迫してしまいます。

また、介護度が高い場合は、介護離職を検討しなければならない可能性もあります。

そうなってしまうと介護に専念できる反面、継続的に収入が得られず、精神的負担がより大きくなってしまい介護うつにもなりかねません。

2020年に厚労省の調査では、介護状態によっても金額は変動しますが、51.1%が15万円以内の介護費用がかかっていることがわかりました。

月々の費用が平均7.8万円とされています。

また、支出の内訳は、介護をサポートする福祉用具や介護にともなう住宅リフォームがもっとも多いことが判明しました。
介護にかかる消耗品・介護をサポートする道具や費用を把握して備えておければ、経済的不安をやわらげることができるでしょう。

介護サービスを上手に利用し体力面、精神面、経済面をサポートできる体制を知ってください。

介護費用をどのように作って行くのかを、親、家族で話し合うのも必要ではないでしょうか。
親の財産がいくらかの問題は相続の問題であって、介護費用の問題は介護が始まらないと皆さん気づくことが多くありません、終身保険、養老保険なども必要です。

男性が81.47歳、女性が87.57歳と言われる日本社会です、介護費用の問題は必ず直面します。
死亡保険の前に介護費用を作る事が最優先ではないでしょうか、我が家の義母は施設に入居していますその間に転倒骨折を2回しています1500万円以上の介護費用が10年で必要でした。
91歳の義母は要介護5です、認知症が進み人の見わけも一瞬だけです。それでも今現在元気で過ごしています。
年金生活の私達夫婦の貯蓄を切り崩しています、後何年続くのか分かりません。

家族介護が始まる前に対策しておきたいこと

介護はいつくるか分かりません。
家族介護が必要になるまえに対策できれば、いざ介護が必要になったときでも柔軟に対応することが可能です。

身体的負担をやわらげる福祉用品や介護サービスの利用、経済的負担をやわらげる介護支援制度を知ることなど準備できることは豊富にあります。

ここからは介護が始まる前に対策できることについて知っていただきたいと思います。

親と子それぞれに理想的な介護について話し合う

介護が必要になる時期は突然訪れます。

そうなる前に介護について家族で話合う機会を設けましょう。

家族みんながそれぞれ介護についてどのように考えているか?親は介護が必要になったときにどうしてほしいのか?について話し合うことで、介護にかかわる共通認識をもつことができます。

家族間では、介護の役割分担や介護支出の分担についてしっかり話し合うことで、家族間の介護トラブルを防げます。

親の介護に対する考えを聞いて、介護が必要になったとき在宅介護は施設に預けてもよいのか?
誰に介護されたいのか?といった要望を確認しましょう。

介護されるご本人の希望どうりにはいかない場合もありますが、介護されるご本人の希望を知っていればそれに沿った介護が出来るのです。

介護されるご家族も、その時の流れで介護を出来ると返事をしてしまったけれど、無理かもしれないと後からな薬のではなく介護される方の家族環境もあります。
はっきり出来ることできないことを相談し合うのもトラブルを避ける一つの方法ではないでしょうか。

家は介護は無理だからではなく出来る範囲で介護に参加する方法を考えるよい機会ではないでしょうか。

自治体や企業の介護支援制度が利用できるか調べる

介護をサポートする制度は数多く存在しています。

介護サービスの利用を検討しておくことで、介護の負担を軽減できるでしょう。

代表的な介護サービスには「居宅サービス」と「施設サービス」の2種類があります。

居宅サービスにはおもに以下の内容です。

・訪問介護
・訪問入浴介護
・デイサービス
・ケアマネジャー
居宅サービスは介護福祉士やホームヘルパー、ケアマネジャーに日中の介護を委託できるサービスです。

施設サービスには以下のものがあります。

・介護老人福祉施設(日常生活全般)
・介護老人保健施設(痴呆性疾患をもつ方向け)
・介護療養型医療施設(医療サービスが必要な介護)
要介護者の状況に応じて適切な施設を選択可能です。

いずれも支出を伴いますが、介護負担を大きく軽減できるため、検討してみるとよいでしょう。

また、この他にも以下のサービスも検討する価値があります。

・介護用品のレンタル
・食事宅配サービス
・見守り・緊急通報サービス
介護をサポートするサービスが充実してきています。

介護サービスを事前に把握して備えておければ介護時負担をやわらげることができ、介護をしながらも
自分の自由な時間を持てるようになるでしょう。

介護者の自由な時間を持つことは先が見えない介護生活の中で必要なことです。

エンディングノートの作成

家族で親の介護について話し合うことは必要ですが、介護される親はどのように介護状態になった時の事を思っているのでしょうか、エンディングノートを書いてと言っても堅苦しく難しく書けるもののではりません。

家族みんながいる時に一つ一つ聞いて、介護されるご本人の希望をメモしてノートに書かれるといいと思います、意向書とか言われる方もみえます、それでいいのではないでしょうか。

堅苦しく、聴きとり調査みたいな状況ではなく思い出を語りながら備忘録みたいに書かれてもいいと思います。
肝心なのは介護されるご本人の意思なのです。

末期の状態になった時、家族は延命措置などの決断を迫られます。
精神的負担を減らすためにも自己判断ができなくなった時の対応方法を決めておくことは大切です。
また認知症などで意思疎通ができなくなった場合も考えて、介護のことや費用捻出方法、アレルギーや持病、常備薬についても記入しておきましょう。

詳しくはホームページ内の「エンディングノート」をご覧ください。

エンディングノートとは?

まとめ

介護は想像よりもずっと大変で気をつかうものです。

そのため、介護による負担からストレスを抱えやすくなり、気がつけばメンタル不調になっていることもあります。

介護で想定されるあらゆる事態に対応できるようにするために、事前に準備できることを行うことがなにより大切です。

また、介護サービスを最大限利用してください、そのための介護保険制度です。

メインで介護をするのは自分なのに任せてよいものか?と考えてしまう方もいますが、自分で介護問題を抱えてしまってストレスとなる方が危険です。

介護をしながらも自分の自由な時間をつくり、ストレスをためずに楽しく生活できる工夫を考えてみましょう。

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