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介護費用を確実に作る「家族信託」とはご存じですか?

介護は先が見えません、その介護費用を考えたことがありますか?どのように確実に費用を作っておくかをご家族で考えてみてください。

目次

家族信託とは

介護費用は先が見えないだけに不安もあり、いつまで?と思われると思います
では、どうすれば介護費用がつくれるのかですが、先回いろいろな方法をお伝えしました。

その中の一つとして「家族信託」という方法があります
どのような仕組みかというのを一言でいうと、「財産の所有権のうち、管理する権利だけを信頼できる家族に移す」というものです。

信頼できる家族に託すのが、家族信託の特徴です。現在の家族信託は、平成19年にできたばかりなので認知度はまだまだ低いですが、徐々に世の中に認知されはじめています。


これまで、不動産の管理をすべて引き継がせるには、所有権をまるごと移す、生前贈与という方法が主流でした。生前贈与では、主有権を丸ごと移すので、受益権(お金をもらう権利)も移すことになります。この場合には当然、多額の贈与税の負担が発生します。


一方で、家族信託の場合にはどうかというと、まず、贈与税はかかりません。あくまで管理する権利だけを移すので、受益権(お金をもらう権利)はそのままです。この形の場合には贈与税は一切発生しません。

厚生労働省の資料によれば65歳以上の4人に一人は認知症または疑いありとされています。

この制度は認知症への対策として使われ始めています。
メリット・デメリットも多くあります、税理士などがまだ税金などで明確に出来ないから取り扱いしてないという人も多くあることも確かです。

どのように活用していくか・・・それは家族間の話し合いになります。

この制度も認知症と診断された後では家族信託をすることはできなくなります。

認知症・・・現代病とも言われ明確な治療法も普及していない今、介護難民にならないように対策するのは緊急を要するのかもしれません。

「家族信託」は親が認知症になっても資産管理ができる

家族信託は、父又母(委託者)とご自身(受託者)の信託契約が基本となるので

父又は母の状況に応じた最適な内容の契約を実現しやすく
また契約した時点から信託は開始することができるので

父又は母が元気なうちから財産の管理権限を移行
(名義変更も可能ですが贈与とはならない仕組み)することができます

判断が出来なくなっても贈与とならない事を予め親に伝えておくことが大切です

信託契約をした財産をお母さまのために使用するという内容にすれば
金融資産や不動産をご自身が運用し、父又は母の老後の資金とすることもできます

すべての財産を家族信託しておけば相続の際に相続財産の把握が容易となります

「家族信託」は財産の承継が不平等になる可能性がある

まだ利用総数が多くないことから、事例や判例が少ないのが現状です。

家族信託では、お父様又はお母様の生前にも利益が出た分をご兄弟の誰か一人が受け取るような設定もできることから、お父様又はお母様からの生前贈与と同様の扱いとなり

相続時に遺留分の問題が生じる可能性もあります

また家族信託で得た利益は本来父又は母の財産であることから相続税や贈与税にも注意が必要です

※遺留分とは、法律で定められた最低限確保できる相続財産の割合を言います。

家族信託は正しく理解し父又は母が認知症と判断される前に

家族が話し合い手続きを行う事が相続の時に親族で争わないですむ方法です



家族信託の仕組み図とそれぞれの役割

家族信託についてを図にしました

委託者=資産を託す人
受託者=資産を託される人
受益者=資産の利益を得る人



家族信託では、財産の管理・運営の権限は親から、子に移ったとしても財産や財産から得られる利益は元の持ち主である親のために使われます。

・財産を預ける人(委託者)


家族信託において財産を預ける人のことを委託者と呼びます
この委託者は、70代から90代の高齢者が一般的です。
相続でいうと、財産を遺し、承継先を決定する親世代の方々です

家族信託は、財産を預ける人が起点となって、契約内容が決定されます。信託契約を設計するにあたり、最終的な意思決定権者となり、家族信託の根幹である目的も財産を預ける人が設定することになります。信託契約を作成するにあたって、財産を預ける人の想いが最も強く反映されます。

・利益を受け取る人(受益者) 

 
家族信託の一番の主役が預けられた財産から発生した利益を受け取る人です。

家族信託において、財産から生じた利益を受け取る人を受益者と呼びます。ここでのポイントは、利益を受け取る人(受益者)と財産を預ける人(委託者)は同じであるということです。

私が実務で行っている信託契約のすべてがこの財産を預ける人=利益を受け取る人のかたちです。また、法律においても利益を受け取る人は、財産を預かる人に対して、いつでも利益を受ける権利を主張できるとしっかりと明記されています。

・財産を預かる人(受託者) 

 
財産を預かる人は、財産の管理・運営という極めて重要な仕事を、財産を預けてくれた人のために行います。

家族信託において、最も責任が重く重要な仕事を担います。この財産を預かり、管理運営していく人を家族信託では受託者と呼びます。財産を預かる人は判断能力が不足している方や減退気味の方には務めることはできません。そのため、未成年者や後見人がついている人はなることはできません

なお、受託者はあくまでも財産の管理・運用を行う権利を有するだけで、財産から得られる利益は元の所有者である受益者のために使われます。

家族信託を使う上での注意

家族信託は制度が施行されてから10年程度の比較的あたらしい試みです
そのため、たとえ司法書士や弁護士、税理士であっても家族信託の実務に精通している専門家の数は多くありません。家族信託の契約内容は、同じものはありません。
契約書も複雑になるケースがあるので、家族信託を検討する際には、家族信託契約を相談できる機関などに相談してみましょう。
近年では、家族信託普及協会という機関もあります

監督機能が弱いというデメリットもあります
家族信託は自由な財産管理・運用ができる分、きちんと財産が運用されているのかどうか監督機能が働きづらいという側面があります。

後見人制度のように家庭裁判所などの公的機関が監督していないため、不正が発覚しづらいのです。そのため、充分な信頼関係となかった場合、財産を浪費されてしまうことも考えられます。制度への理解が不足している場合には、意図せず財産の価値を棄損することにもつながりかねません。
家族信託を利用するのであれば、最低限、財産を預ける人と財産を預かる人の間での信頼関係は欠かすことはできません。

ご両親だけでなく、家族の同意も必要不可欠です
家族信託を利用する際には、財産を預ける親と財産を預かる子だけではなく、すべての家族が制度に対する理解と同意が必要です。

財産をあずかる子どもには、強力な財産の管理運営権が付与されますので、いくら財産から得られる利益は親のために使われるといっても、他の家族の制度への十分な理解がなければ後のトラブルの元になりかねません。

そのため、家族信託を検討するうえでは家族全員がそろったうえで話を進めることが欠かせません。さらに、財産を預かる人は長男や長女が務める必要がなく、家族全員が納得できる方を人選することが大切です。

まとめ 私の体験

私も家族信託を数年まえ実家の母に勧めましたが拒否されました
家族信託自体を知らないこともありますが、対策を取ること自体がお金持ちというイメージなのです
高齢者には多いかもしれません。

どう説明しても通じません、結局この話は流れました
母が貯めた老後の資金を母のために使うことを母自体が拒否しました

介護費用対策は別に作りました、私達世代も年金生活になれば親の介護費用どころではありません
そのために、母がもしもの時に必要だからと父が亡くなった時、相続はあえてしませんでした。

親自身が介護になったとき、もしもの時に作った費用を認知症になってしまったら使えません
何のために作ったのでしょうか、この費用は亡くなるまで凍結され相続の対象になります
そして、相続の時に一番揉める世帯層は一般家庭なのです

大きな金額が動くつまり入ってくるのは退職金か相続の時です、宝くじなんて一攫千金に等しいのです
この金額が相続=争続になりかねないのです

認知症になる前に、介護費用を作りましょう
親世代だけではなく自分自身の介護費用も高齢化社会と言われています
子世代に頼るのではなく、自分自身で今から準備するのがいいのではにでしょうか?


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