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介護のストレスはあなた自身が思っているより深刻です

カウンセリングをさせていただいていて、いつも思うことがあります。クライアントさん自身が限界に来ていることを気がついていない方がいらっしゃいます。気がついてくださいあなたのストレスを。

目次

その疲れは介護のストレスです

自分が疲れていることより介護者の事を思い一生懸命介護をする、当たり前のことだと思いこむ日々。

仕事や家族の世話をしながら私がしなければならない。カウンセリングをしていても辛い思いが伝わってきます。
いつもいっぱいになった思いを一生懸命に話してくださいます。

先日も体調不良で「お腹の調子が悪かったんです」「肩が痛くて50肩でしょうか整形外科に行ってきました」「腰が痛くてコルセットしています」こんなお話もしてくださいます。
そうなんです。心身共に疲れ果てストレスが深刻にたまりすぎています。
介護で大変なのは介護者の皆さん分かっていらっしゃいます。それでも一人で頑張っているのです。

確かに、デイサービスなどを利用されている方もいらっしゃいます。利用しなければ生活が成り立たないのです。
デイサービスを利用するのは生活のためです。

ご自身の介護疲れを軽減することは念頭になく、「お母さん・お父さんが危なくないように」、「いつも身綺麗でいられるように」、「好きな物をちゃんと食べられているように」、「家の中や部屋が寒くないように」といつも心を砕かれています。
もう、これだけでも大変にも関わらず、介護者の方は大変だけど大変じゃないと言われます。
私が面倒をみなければ誰も見てくれないからとそればかりを考えられています。

せっかくの休暇も親の病院のために終わってしまう、ご自身のためだけに休暇はいつ取られたか分からないくらいなのです。

これだけでも、分かるようにかなりの負担がかかり疲れは限界を超えています、そうなるとどうなるのでしょうか。

介護ストレスから介護うつになっているかもしれません

身体的、精神的、経済的負担から介護ストレスを抱え、心身に不調をきたしてしまい介護うつにになってしまう方もいます。
特に介護疲れやストレスが引き起こす「介護うつ」は大きな問題になっています。

介護ストレスが引き起こす「介護うつ」とは

「介護うつ」は正式な病名ではなく、介護が原因となって起こるうつ症状全般を指す言葉です。介護うつは、自覚症状があまりないまま進行するといわれています。また、介護によるストレスが原因であっても介護をやめるわけにはいかず、ストレスの原因から離れることができない点も、介護うつへの対処を難しくしています。

1介護を主に一人でやっている

2集中力がない

3いつもイライラしていて落ち着きがない

4話しかけてもボーっとして、うわの空のことが多い

5食欲が無くなる又は過食になって来た

6趣味や好きなことに興味を示さなくなった

7面倒くさがって外出したくなくなる

8夜中に目が醒める、寝つきが悪い

9マイナス思考の発言が多い

10友人や親せきなど、人に会うのを嫌になる

この中のいくつ自分に該当するかチェックしてみてください。2つ以上であれば介護疲れが強くなっています。

症状によりますが、2つ以上当てはまっている方はカウンセリングを受けることを考えてみてください。

介護に疲れたら口に出して言いましょう「私は介護に疲れてます」と。
この言葉が介護疲れからの鬱を防ぎます。

介護ストレスから解放されるには

第一にご自身が介護疲れであることを自覚することです

「私は介護を頑張っている」


こう認めてください。

一番大切なことは休養を取る事です。今はレスパイトケアと言う言葉も聞きなれてきています。
 
レスパイトとは、「休息」「小休止」「息抜き」を意味する言葉です。意図的に介護から離れる時間を作ることで回復をうながします。時間を作るために周囲の人へ協力を仰いだり、ショートステイ等の介護サービスを利用したりするケースが多いです。

そして私がお話をお聴きしていて、疲れて介護うつと疑われるときは心療内科などの専門医に受診することもお勧めしています。
心療内科なんてと思わえるかもしれませんが、風邪を引けば内科に怪我をすれば外科に行くように、心が重くなれば心療内科にと専門医を考えてください。
私のクライアントさんに頭痛が酷い偏頭痛が酷いと言われる方に心療内科をお勧めしました。その結果、軽い睡眠導入剤と頭痛の予防の薬で随分楽になりましたとお話をお聴きしました。

病院ではなくカウンセリングで楽にして欲しいとカウンセリングを受けてくださいますが、カウンセリングだけでは心が軽くならない場合もあります。

私達カウンセラーは次のようなことでクライアントさんと向かい合います。
①メンタルコントロール
介護うつの予防1つ目は、「メンタルコントロール」です。
自分の考え方や不安・イライラを自覚し、メンタルを調整することで介護うつを防ぎます。

・定期的に「疲れていないか?」と問う
・介護に関する考えや不安を紙に書き出す
・リラックス状態を作る、プラス思考
自分を客観視する機会を増やすことが、メンタルのケアや調整に役立ちます。

②介護について相談できる相手・場所を見つける
介護うつの予防2つ目は、「介護について相談できる相手・場所を見つけること」です。
介護は一人で抱え込むと大きなストレスを生みやすく、介護うつの原因に直結します。不安な思いを吐き出したり、アドバイスを得たりする機会は、自分を客観視する上でも重要です。
周りにそのような方がいらっしゃらないため、当カウンセリングにお話をしてくださいます。
私は自分自身が介護者であり20数年にわたり介護者のサポートもしてきました。その経験があることで皆さんお話をしやすいと言っていただけるように、誰かに話すことがとても大切なことなのです。

介護者の方へ私が思うこと

認知症の介護は長期戦になる覚悟が必要です。介護者が頑張り過ぎて心身の健康バランスを崩してしまったら、介護自体に支障をきたします。
そして人と比べないのが重要です。私よりもっと大変な介護をしている人はいる。
だから頑張らばなければならないと言われる方もいらっしゃいますが、介護は人と比べることはできないのです。

介護の言葉は同じでも内容は皆さん違います。10人いれば10通り、100人いれば100通りの介護の仕方があります。だからこそ介護者は大変なのです。

ご家族による介護では、介護者、要介護者双方がストレスフリーであることが理想です。介護する人の幸せが介護される本人の幸せである、ということを心に留めて「頑張り過ぎない持続可能な介護」ができる環境を目指してください。介護保険制度や民間の介護サービスを上手に利用して、負担を軽減するようにしてください。

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